ミャンマー

ミャンマー(前ビルマ)は、東南アジアに位置しています。1962年に起きたクーデターの結果、軍事独裁政権が何年も続きました。そのせいでミャンマーは世界で最も貧しい国の一つとなってしまいました。2012年に軍の支配が終わってから、経済状況は良くなりましたが、未だに経済の大部分が前軍事政権の支持者によって支配されているため、貧富の差は広がるばかりです。

DMIの教会

DMIは1999年に、この仏教信仰の強い国に最初のろう教会を建てました。現在は2つの教会があり、信者が定期的に集まり賛美、教え、交わりをしています。

2004年、DMIはインマヌエルろう学校を始めました。それはミャンマーに3つしかない、ろう学校のうちの1つです。2015年、DMI創始者であるネヴィル・ミュアーを称えて、名前をミュアーろう学校に変えました。「ミュアー」はビルマ語で「幸せな場所」という意味もあります。

現在いる32人の生徒は、ほとんどがチン高原周辺の人里離れた村から来ていて、学期中は学校の寮で暮らしています。彼らは学校にある養豚所で畜産農業を学んでいて、それが学校の収入源にもなっています。

授業計画や試験は、地方自治体が健常者学校用に作ったものですが、私たちの生徒は健常者と比べても非常に良い成績を出しています。皆、学校に通えて、ろう者の友達ができることをとても喜んでいます。彼らの生活はとても質素で、クリスマスのお祝いは、釣りに連れて行ってもらうことです。学校には地元の人々が作る委員会があり、学校の意思決定に貢献してくれています。この学校に通っている生徒たちは、月3000円で彼らの費用を負担してくれる人たちを必要としています。支援者がもっと必要なのです。

またこの地域には、学校に通ったことのない大人のろう者が大勢います。そこで、ミャンマー語の手話があることすら知らないろう者がいる村で、手話教室を始めました。自身もろう者である教師の一人が、毎週末バイクでその村まで行き、手話、健康、栄養、育児について教えています。手話を学び、お互いに意思の疎通ができるろう者コミュニティができつつあります。また将来的な学校の経済的支援のために、田園が購入されました。